飲料開発における留意点

飲料開発における留意点

現在流通しているHMB配合商品は、錠剤やプロテイン粉末飲料が主流です。一方でより身近で手軽な食品形態として清涼飲料水やゼリーなどの酸性飲料、お茶やコーヒーなどの商品開発も活発に行われています。以下に飲料開発における留意点とアプリケーション例をご紹介します。

● 酸性飲料(清涼飲料水、果汁飲料、ゼリー)

酸性飲料は、水分や糖分と共に手軽にHMBを摂取できる身近な食品形態として期待されています。清涼飲料水やゼリーなどの酸性飲料は、クエン酸などの酸味料を使用してpHを調整するのが通例ですが、HMBと酸味料が共存する溶液では、塩交換による濁りや沈殿が生じやすいため、商品開発の妨げとなることがありました。
弊社では、濁りや沈殿を抑制する配合として、クエン酸(又は果汁)とリンゴ酸を併用する方法、乳酸やアスコルビン酸を使用する方法などを開発(特許第6349575号)して、酸性飲料の商品化を支援しています。一例として、スポーツドリンクと栄養補給ドリンクのへ配合をご紹介します。

スポーツドリンク(グレープフルーツ風味)500mL当たり
成分 配合量(g)
果糖ブドウ糖液糖 20.00
上白糖 5.50
HMBカルシウム (小林香料) 0.75
クエン酸 0.45
DLーりんご酸 0.40
塩化ナトリウム 0.30
塩化カリウム 0.20
塩化マグネシウム 0.030
グルタミン酸ナトリウム 0.015
グレープフルーツフレーバー (小林香料) 0.60
マスキングフレーバー (小林香料) 0.25
甘味料(アセスルファムK) 0.010
甘味料(スクラロース) 0.0075
471.5
TOTAL 500

栄養補給ドリンク(フルーツミックス風味)100mL当たり
成分 配合量(g)
果糖ブドウ糖液糖 7.00
上白糖 5.50
HMBカルシウム (小林香料) 1.5
DLーりんご酸 0.4
クエン酸 0.38
レモン果汁<Bx.60> (小林香料) 0.06
ドリンクフレーバー (小林香料) 0.10
マスキングフレーバー (小林香料) 0.10
甘味料(ステビア) 0.065
90.4
TOTAL 100

● お茶やコーヒー

お茶やコーヒーは、HMBをより日常的に摂取しやすい形態として、またHMBの苦みや風味を緩和させる形態として期待されています。しかしながら、お茶やコーヒーにはHMBと共存することで濁りを生じる成分が含まれていることが多く、飲料形態での商品化には保存や流通過程における濁りの確認が留意事項として挙げられます。
一方、保存性や携帯利便性を付与した方法として、粉末飲料としてのお茶やコーヒーの開発が活発になってきました。一例として、粉末のお茶(抹茶)への配合例をご紹介します。

粉末茶(無糖タイプ) 水120ml溶解用
成分 配合量(g)
HMBカルシウム (小林香料) 1.50
抹茶粉末 0.65
マッチャパウダーフレーバー (小林香料) 0.2
マスキングパウダーフレーバー (小林香料) 0.2
TOTAL 2.55

配合例の詳細や特許第6349575号につきまして、ご興味やご質問が御座いましたら、お気軽に下記までお問い合わせください。
お問合わせ先 : 小林香料㈱ 化成品営業部 ☎ 03-3241-3901

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